MERIT

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MERIT活動報告

コース生の声
MERIT1期生 大山剛輔
大山 剛輔(MERIT1期生)
  • 卒業学科:東京大学 工学部 化学システム工学科
  • 修了専攻:東京大学 工学系研究科 化学システム工学専攻
  • 研究室名:山田・大久保研究室
  • 現在の会社名部門名:旭化成株式会社 石油化学技術開発第一部 現在は触媒開発を行っています。
社会に出てみて実感した、MERIT教育の必要性

 私自身は就職後に研究対象が電池から触媒へと変わりましたが、思っていたほどのギャップは今のところ感じていません。無機材料科学の知識が生かせることもありますが、異分野を専門とする同期や海外派遣先での同僚との交流により、異分野への抵抗感が知らず知らずのうちに薄れていたことも大きいと思います。会社ではまだチームを率いるような立場にはないですが、今後はさらに自発融合研究や長期海外派遣での経験が生きてくるのではないかと、私自身期待しています。

後輩への激励メッセージ

 現役MERIT生の皆さん。唐突ですが、自身の研究に「野望」は持ってますか?皆さんの中には「何言ってるんだ、もちろんだよ」という研究の最前線で突っ走る頼もしい方たちも少なくないでしょう。
 しかし、日々の実験、論文執筆、学会発表、研究室の雑用、etc.に忙殺され、何を成し遂げれば自分の研究が本当に凄いのかがわからなくなってしまったという方にこそ、このMERITプログラムを有効に活用して欲しいと思います。
 幸運なことに、MERITに所属する皆さんには、ある程度途中でテーマを修正するに十分な五年間という時間、経済的に自立可能な奨励金、そして世界の最先端をいく研究を行っている異分野の仲間と語らう場が用意されているのです。
 ぜひ積極的に自分の持っている技術や知見を売り込み、自分が直面し困っている課題を話し合って下さい。ある分野で当たり前であった技術や知見が、異分野においてブレークスルーの鍵となったケースは決して少なくないと認識していますし、皆さんの中からそんな研究が出てくることを期待しています。
 ちなみに、私自身、野望を持っています。残念ながら、業務の都合上ここには内容を書けないのですが、MERITプログラムの卒業生として恥ずかしくない結果を出したいと思います。

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MERIT1期生 井口俊太
井口 俊太(MERIT 1期生)
  • 学歴
  • 2016年3月:東京大学大学院 工学系研究科 電気系工学専攻 博士課程修了
  • 2013年3月:東京大学大学院 工学系研究科 電気系工学専攻 修士課程修了
  • 2011年3月:電気通信大学 電気通信学部 電子工学科 卒業
  • 職歴(インターンを含む)
  • 2016年10月~現在:シニアエンジニア、Qualcomm@サンディエゴ(米国)
  • 2016年10月~現在:シニアエンジニア、Qualcomm@サンディエゴ(米国)
  • 2016年4月~9月:特任研究員、東京大学@駒場(日本)
  • 2014年8-10月:インターン、TSMC@新竹(台湾)← MERIT海外インターン
  • 2013年8-9月:インターン、東芝@川崎(日本)← MERIT企業インターン
  • 2011年8-9月:インターン、Analog Devices@品川(日本)
社会に出てみて体感したこと

 MERITプログラムには1期生として採用され、博士修了(2016年3月)まで、海外大学訪問やインターンシップなど様々な貴重な機会を提供していただきました。
 大学院修了後は、アメリカのQualcommという会社で次世代のスマートフォンを作る仕事をしています。
 社会に出てみて感じることは、MERITプログラムが目標としている「物質科学を基軸として、高度な専門性と科学技術全体を俯瞰するグローバルな視点を併せ持ち、産官学の広い分野で人類社会の課題解決にリーダーとして取り組む人材」が様々な場面で必要とされていることです。
 社会では分業化が想像以上に進んでおり、新しい技術の開発などは博士卒の人が中心に行い、時間のかかる作業や細かい調整などは他の人に任せる。自分より年上で経験豊富なアメリカ人に英語で指示を出して働いてもらう。異分野かつ異文化の相手に、どうしてその仕事が必要なのかを説明して納得させる。このような仕事やスキルが、入社1年目から要求されます。

学生の皆さんへ

 学生の皆さんには、MERITの活動を通じて、研究室内だけでなく色々な分野の学生と「真剣に」議論する経験を積んでほしいと思います。社会に出てみると、色々なバックグラウンドを持った人と関わり、評価されることになります。異分野かつ異文化の人たちに自分の意見を理解させる訓練をしておくと、社会でもアカデミアでもきっと役に立ちます。
 それぞれ色々な未来が待っていると思いますが、一緒に楽しい将来を作っていきましょう!

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Le Duc Anh(MERIT1期生)
Le Duc Anh(MERIT1期生)
  • I really enjoyed the MERIT program with its activities. Through interactions with many young brilliant researchers with different backgrounds, our ideas were much deepened from multiple perspectives, as well as the communication skill was intensively improved.
豊田 新悟(MERIT2期生)
豊田 新悟(MERIT2期生)
  • コロキウムや自主キャンプでは、異分野の研究発表を聞き、討論します。海外研修では、訪問先の決定から全て自分で行い、単身で海外の研究者と議論することが求められます。こうした活動を通して、積極性や行動力が身に付くとともに、広い視野をもって自身の研究と向き合うことができました。
奈須 義総(MERIT2期生)
奈須 義総(MERIT2期生)
  • コロキウムでは、様々な分野に関する知識だけでなく、研究手法や考え方など多くのことを知ることができました。また、質疑応答や発表後のグループディスカッションでは活発な議論が行われたため、大きな刺激を受け、さらには交友の幅が広がりました。
寺重 翼(MERIT2期生)
寺重 翼(MERIT2期生)
  • 私の専門は物理ですが、化学が専門のコース生と共に、遷移金属錯体にレーザー光を照射したときに起こる磁気相転移現象の解明、という課題で自発融合研究を行いました。分野の枠を超えた研究を通して、異分野とのコミュニケーション能力を培っただけでなく、自身の専門の立ち位置を考えながら、物質科学を俯瞰する意識が身につきました。
川上 駿(MERIT2期生)
川上 駿(MERIT2期生)
  • 私が行った“長期海外派遣(トロント大学)”は、「世界における自分」を客観的に見つめる機会となりました。渡航後すぐは、語学力や議論に切り込んでいく力の不足を思い知らされました。一方で、限られた時間で言語文化の異なるメンバーとプロジェクトを進めた経験は自信につながりました。
瀬戸山 結衣(MERIT2期生)
瀬戸山 結衣(MERIT2期生)
  • 長期海外派遣制度を利用して、欧州の超伝導研究を代表する研究者の下、ケンブリッジ大学で三ヶ月間研究しました。最先端の現場で学べた内容は数知れず、帰国後の研究にも大いに役立てることができました。多くの国の人々と交流でき、さまざまな文化を知る機会にもなりました。
佐野 航季(MERIT4期生)
佐野 航季(MERIT4期生)
  • BASFでの海外インターンシップでは、イノベーションを生み出し続けてきた土壌を体感しました。製品化を目指した研究に従事し、現場の研究者と英語で積極的に交流することで、価値観が変わるような刺激的な毎日を過ごしました。この経験が自分を成長させてくれたと確信しています。
森本 剛史(MERIT4期生)
森本 剛史(MERIT4期生)
  • 海外研修では、MIT、Harvard等の有名大学が建ち並ぶボストン近郊に滞在しました。見聞きする全てのものが新鮮でしたが、特に、専門が近い高名な教授の前で研究発表を行ったことが印象に残っています。自分の研究に対する意見をもらえたことは、その後の研究の大きなモチベーションになりました。